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認定NPO法人 マギーズ東京に行ってきました

マギーズ東京とは

がんを経験した人とその家族や友人など、がんに影響を受ける全ての人が孤独な時、気軽に安心して話せる、また、自分の力を取り戻せるサポートもある、1996年に英国生まれたマギーズキャンサーケアリングセンターの日本版です。

URL:https://maggiestokyo.org/

がん患者に寄り添う人と建物

皆さんこんにちは!家庭医専攻医3年目の瀧井です!

このたびは、東京湾をのぞむ豊洲市場のすぐ近くにある『マギーズ東京』へお邪魔してきました。

もともとイギリスで生まれた造園家のマギーさんが、自身のがん闘病中の経験から、「患者ではなくひとりの人間でいられる場所がほしい」と考えつくられた場所が、「マギーズセンター」であり、その初めての日本版が『マギーズ東京』です。

癌を経験したひと・家族・友人が、孤独や不安を感じるときに、ふらっとたちよれる場所。自宅でもなく病院でもなく、お茶を飲み、庭の木々を見て、海風を感じながら、ほっとできる居場所。そこに友人のように看護師や心理士がそばに寄り添う。そんな素敵な場所です。

家庭医の指導医の高橋先生、私を含め家庭医専攻医2名、家庭医に興味を持ってくれている初期研修医2名、医学生担当事務1名でお邪魔して、マギーズ東京の皆さんのご厚意で、我々のためのお時間をいただく事ができました。

明るく開放的な建物と、移ろう季節を感じる庭、洗練された家具、暖炉や水槽、横になれるスペース、ひとりで泣きたい時にも使える広いトイレ・・・建物のもつちからやそこに込められた思いを一つ一つ感感じることができました。また、そこにいてくださるスタッフの皆さんの、押しつけでない温かさ、落ち着きがあり心に染み入る声のかけ方やまなざしにも、多くのことを学ぶことができました。今まで医療機関では当たり前だった『医療従事者―患者』のような『ケアする側―される側』の関係ではなく、ひとりの『友人』としてそばにいることの関係性・安心感は、自分の目指す人間としてのあり方だと感じました。そしてマギーズ東京はそれを実践している場所でした。

私たちも、がんの患者さんやそのご家族と、病院や診療所で、入院や外来や訪問診療等で、出会うことが多くあります。それぞれの大切な人生をどう過ごしていくのか、私たちはどのようにその人生に寄り添ってともに歩んでいくことができるのか。人生の花道のためにどんなお手伝いができるのか。そのためのヒントをいただいたように思います。

埼玉協同病院/川口診療所 家庭医3年目 瀧井未来

 

当日参加した家庭医と研修医(右から2番目が筆者)

 

 

庭と椅子

 

リビング

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